0:ev2060
1:ハルヒ
Haruhi
2:「……おいしいですか?」

3:鏡夜
Kyouya
4:「口には合わないが、食べられないこともない

5:な」

6:あ、やっぱり……。でも食べられるならいいよ

7:ね。

8:鏡夜
Kyouya
9:「おまえは、そのサラダだけで足りるのか?」

10:ハルヒ
Haruhi
11:「はい、自分は食べてきてますから」

12:そういう訳で、新発売のサラダを選んだんだけ

13:ど……。これがおいしい。照り焼きチキンとサ

14:ラダって意外に合う。

15:簡単そうだから、今度お父さんにも作ってあげ

16:ようかな。

17:鏡夜
Kyouya
18:「…………」
"…………"
19:あれ? ……鏡夜先輩がじっと見てる?

20:視線の先は……、サラダ。たった今チキンとサ

21:ラダを突き刺した、自分のフォークみたいだけ

22:ど……。

23:bikkuri1_r
24:ev2061

25:鏡夜
Kyouya
26:「お、おい……」

27:ハルヒ
Haruhi
28:「良かったら、どうぞ?」

29:チキンとサラダを突き刺したフォークを、先輩

30:の口元へと向けてみる。

31:鏡夜
Kyouya
32:「…………」
"…………"
33:あれ、いらないのかな?

34:あ、そうか……。こういうのは、別のお皿に取

35:り分けないとダメなんだ。

36:ハルヒ
Haruhi
37:「すみません、つい」

38:ev2060
39:鏡夜
Kyouya
40:「…………」
"…………"
41:手を引こうとしたとき、鏡夜先輩が食べてくれ

42:た。

43:bikkuri1_r
44:鏡夜
Kyouya
45:「なんだ? こんなところで周りの目を気にし

46:ても意味がないだろう」

47:ase
48:鏡夜
Kyouya
49:「……まあ、いきなりフォークを突き出された

50:ときは、多少おどろいたが」

51:ハルヒ
Haruhi
52:「お行儀が悪くてすみませんね。サラダを見て

53:たから、食べたいのかなって思ったんです」

54:鏡夜
Kyouya
55:「いや……、おまえ、サラダにドレッシングを

56:かけていただろう」

57:ハルヒ
Haruhi
58:「かけましたけど?」

59:サラダについてきたし。そういうものだと思っ

60:てたから……。

61:鏡夜
Kyouya
62:「フレンチドレッシングをかけたサラダに、和

63:風の照り焼きチキンの組み合わせはどうなのか

64:と思っただけだ」

65:…………そんなことを考えてたんですか。それ

66:なら聞いてくれれば良かったのに。でも、結局

67:は食べれたんだし、良かったんだよね。

68:ハルヒ
Haruhi
69:「どうでした? お味は」

70:鏡夜
Kyouya
71:「ドレッシングとのバランスが悪いな、かけす

72:ぎだ。だが、組み合わせとしては悪くない」

73:ハルヒ
Haruhi
74:「そうですか」

75:鏡夜
Kyouya
76:「……笑うところか? ……おい、そろそろ行

77:くぞ」

78:ハルヒ
Haruhi
79:「はい、わかってます」

80:残りのサラダを口に運びながら、いつも通りの

81:姿勢を崩さない鏡夜先輩の顔を見つめた。